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海老根 真由美 院長

MAYUMI EBINE

女性一人一人のライフスタイルにあわせた、心と身体のトータルケアクリニック。

産婦人科医師として埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターで講師及び病棟医長を務め、自身の出産を機に順天堂大学で非常勤准教授。その後、白金高輪駅からすぐの場所に開院。周産期メンタルヘルス学会理事。

海老根 真由美 院長

海老根 真由美 院長

白金高輪海老根ウィメンズクリニック

港区/高輪/白金高輪駅

  • ●産婦人科
  • ●婦人科

幼少期の体調不良から医師の道を志す。

海老根 真由美 院長

子供の頃にアトピー性皮膚炎を持っていたため、体調の悪い時期が長かったことがきっかけで医師を志しました。ただ、そのきっかけとは裏腹に、皮膚科・小児科は学問的にさほど興味が持てず、結局入局するには至りませんでした。その一方で、現・産婦人科医会会長の木下先生や現・順天堂の竹田教授のお人柄、ご指導に触れ、興味深い勉強のお話がとても多く、いい医局だなあ、いい学問をされているなあと感銘しまして、産婦人科への入局を決意。若いうちはどんなに忙しくてもいいと思っていたので、ものすごく忙しいと言われている医局に入りました。

開業前は、埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センターで講師及び病棟医長を務めていましたが、結婚・妊娠をして、出産を機に常勤職を辞めたんです。それからは大学の講義などはしていたのですが、竹田教授が順天堂に移動されたのをきっかけに順天堂で外来をさせていただきました。現在、周産期メンタルヘルス学会の理事をやっています。周産期メンタルヘルスや子育て、産後うつというのはどちらかというとマイナーな領域なんですよね。埼玉医科大学総合医療センターは非常に大きい総合周産期の医療施設で、母体合併症や母体救急などをメインにやっていましたが、現実的には虐待やお母さんたちのうつ症状などのサポートのニーズも高かったんです。実際、埼玉医科大学総合医療センターでも助産師さんたちにそういった部分のメンタルケアを指導したりとか、埼玉県の保健所に出向いて指導したりしていましたね。順天堂大学でもメンタルケアの外来をしていたので、非常勤の准教授として雇用してもらいました。そうした経験を元に、2013年6月に東京メトロ南北線と都営地下鉄三田線の白金高輪駅からすぐの当地に産婦人科 ・婦人科の『白金高輪海老根ウィメンズクリニック』をオープンしました。

全ての女性を受け入れられる存在になりたい。

海老根 真由美 院長

基本的には、いまの妊婦さんのニーズに合わせた医療を提供することです。去年で言えば365日のうち363日は外来をやっていました。それは真剣に女性医療に取り組もうと思っているからです。歯が痛いと言って会社を休めても、婦人科疾患で・・・とはなかなか言えないことが多いと思うんです。婦人科特有の行きにくさがあります。ピル1シート取りに行くというのも問題だったりしますよね。
いまは子供もいるので夜中に重傷の救急対応することはできませんが、いまの自分にできる範囲のことはきちんとしていなかないといけないなと感じています。大きな病院では外来は土・日は閉まっていますけど、お産も緊急手術もありますから、実は産婦人科医は働いているんです。毎日働いていることは変わらないので、こうなったら一緒だろうということで、開業後も土・日も診療するとか、女の人が通える時間で自分が都合がつけば外来をしたい、というのが目標としているところです。

また、お子さんのいるスタッフを雇用することは最初から考えていました。もちろん大変なこともあります。お子さんがインフルエンザにかかったりで、先週も6人来るところが3人しか来られないこともありました。仕事も育児も大変だけどお互い様だから、やはりそこを嫌な顔しないでお休みをあげられたり、ママと一緒にいたいと愚図っているんだったら連れてきてもらってもいいと思うんです。その子供はいつか成長しますし、10年、20年続くことは絶対ないので、一時期的にそういう時間があっても許されていいと思うんです。それは外来に来て下さる患者さんにおいてもスタッフについても思っていることです。

今の若い女性もいつかはママになりますし、今のママたちもいつかはおばあちゃんになりますよね。そういう方たちが雑多にいて、協力し合えれば子育てももっと楽なんです。追い抜け追い越せの競争心ばかり煽られると絶対的にやりにくい社会になりますよね。本当はもっともっと子供と共存してやって行けるように思います。なので、まずは当クリニック自体がそういう存在になれるように、どんな人でもどんな時間でもどういう症状でも気軽に受診してもらいたいなと思います。

妊婦さんもお母さんも丸ごと受け入れられる社会を目指して。

海老根 真由美 院長

なんでも話してもらえるようにすることです。結局、悩みが何なのかをなかなか言えなかったりすることあるじゃないですか。言ってもらえればそのニーズに合うようにするように診療出来ます。イメージとしては、困ったことがあったら来てください、言ってくださいという感じですね。

妊娠しておめでたいねと世の中で言われますが、現実的には妊婦さんはすごく大変ですよね。妊娠した瞬間につわりは大変だし、仕事との両立もあるし、社会に対して悪いことをした?みたいなイメージから入るじゃないですか。「おめでとう」と言われるより「どうしよう」「何て言おう」とか・・・。
わたしは少子化の理由のひとつは、妊婦に冷たすぎる社会だと思うんです。自分が妊娠して初めて分かりますけど、のけ者にされた感じになるというか、とにかく社会から受け入れられている感じはしませんよね。それに対してサポートしようとする人は少なく?実際、妊婦さんがつわりのときにお休みさせてあげられるか、ワークシェアリングをどこまでしていけるか、立場や賃金を確保できるかとか、子供と一緒にお母さんを丸ごと受け入れる環境がまだまだ整っていないですよね。でも、これって単に大人の社会にゆとりがないということなんですよね。昔は大人が子供の存在を許せたんだと思いますが、今は大人の余裕がなさ過ぎて子供を排除する風潮。だから子供を連れてきたりすると非常に怒ったりするんだと思うんですね。でも、こんな世の中でも、日本人がこんなに少なくなってきてしまっているのが現実なので、もっともっと子供を社会に取り込んでいかなければいけないと思います。女性が男性化したけれども、逆に女性が女性化できる、つまり女性が普通に生きれる社会がなくなってしまっている気がします。

不安な高齢出産にも適切なアドバイスを。

高齢出産で大丈夫でしょうか?という相談を受けることもあります。わたし自身、40歳くらいで産んでるからなあ~と言うと、みなさんシーンとなっちゃうんですけど(笑)。
高齢出産はもちろん、若いときに比べて体力は要ると思うんですけど、基本的にはある程度年齢がいっている方は経済的にも状況的にも安定しているので、安定した育児に入れるメリットもありますよね。染色体異常などのリスクは上がりますが、一概に高齢だから全部悪いかというとそういうこともないだろうなとは思います。まず子育てのやり方が変わりますよね、20歳位だと兄弟姉妹的な、一緒に遊ぼう的な子育てができる年代ですし、30歳位はキャリアも子供も悩む、一番難しい時期かもしれませんね。それが40歳近くなると高齢出産は心配ですけど、生活は結構落ち着いているので、本当に有り難いと思って授かる方も多いと思うんです。ただ、実際は高齢になってくると妊娠しにくくなってくるので、不妊で悩んでいらっしゃる方の方が多いのが現状ですかね。

これから受診される患者さんへ。

困ったことがあったら何でもご相談にいらしてください。お子さん連れで行くところがなくて困っているという方もぜひ。おっぱいマッサージもやってますし、当クリニックの上のフロアに助産院もオープンしました。周産期にまつわるいろいろなことを相談しに来ていただきたいです。心理士さんが相談に乗ってくれたり、調理師さんにお食事の相談をできたり・・・。
妊娠中は分からないこともたくさんあると思います。例えば、いまのお母さんは白湯を飲ませる習慣がありません。「赤ちゃんに水あげていいんですか?」と聞かれることも多いですが、母乳を確立させるために母乳しか飲ませていないだけで、赤ちゃんが水を飲めない訳ではないんです。ほとんどのママが水をあげなくなってしまい、離乳食開始のときにお水やお茶など、甘い味がついていないものを飲めないお子さんが増えてきて離乳食を開始するのに苦戦するママが増えてきたんですね。
あと、縦抱き抱っこ紐が流行りすぎていて、首が座る前でも首をガクガクさせて抱っこしている方も多い。本当は新生児は横に抱っこしてあげないといけないのに。なので、抱っこの指導も大事なんですよね。
若い女性たちのコミュニティーの中でそういった子育ての話題が希薄になっている気がするので、環境を改善していけるようにしたいなあと思っています。わたし自身も7歳と4歳の子の母親ですけど、子供をのびのびと育ててあげるということに視点を置いてくれる方と協力して育児をしたいと思っています。

産後うつになっても、どこに相談したらいいのか、実際これって人に話していいことなのか、と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。妊娠・出産=ハッピーというイメージを植え付けられ過ぎて、「苦しいです」なんて言ったらまるで悪い親みたいに見られますけど、妊娠も出産も子育ても本当に大変なもの。港区は子育てのコミュニティーセンターも充実していますし、分からないことがあったら何でも相談にいらしてください。

※上記記事は2014.12に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

海老根 真由美 院長 MEMO

産婦人科専門医

  • 出身地:福島県
  • 趣味:医療、子育て
  • 好きな本:ノンフィクション
  • 好きな言葉:一日生きることは一歩進むことでありたい
  • 好きな観光地:夏のフィンランドに行ってザリガニを食べたいです(笑)。

グラフで見る『海老根 真由美 院長』のタイプ

エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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